「ベンツGクラスにいつかは乗りたい。でも維持費が怖い…」
そんな不安を抱えて「ベンツGクラスの維持費」を調べている方は多いです。
結論からいうと、Gクラスの年間維持費はディーゼルで45~70万円前後、ガソリンV8で60~95万円前後がひとつの目安になります。ただし、グレードや走行距離、住んでいるエリア、駐車場の有無によって大きく変わるので、「自分の場合はいくらくらいか」をイメージすることがとても大切です。
この記事では、最新の税金・燃料価格・車検費用の情報や、Gクラスの維持費を詳しく解説している専門メディアのデータを参考にしながら、維持費の内訳と年間コストの目安をわかりやすく整理します。
さらに、いままであまり語られていない「リセール込みで考えた“実質維持費”の考え方」や、「購入前に1年分の維持費を実際に貯めてみるチェック法」もご紹介します。
Gクラスに憧れつつも一歩踏み出せないあなたが、「自分の生活に無理なくGクラスを迎えられるかどうか」を判断できるようになること。それがこの記事のゴールです。
ベンツGクラスの維持費の現実と年間コストの目安

- Gクラスが「維持費が高い」と言われる理由
- Gクラス維持費の内訳とディーゼル・ガソリン別の年間目安
- 駐車場代を含めた「都心Gクラス」のリアル
- 新車と中古でどう違う?維持費のクセ
- ランドクルーザーなど国産大型SUVとの維持費比較
Gクラスが「維持費が高い」と言われる理由
ベンツGクラス(Gクラス)は、3.0Lクラスのディーゼル(G350d/G400d/G450dなど)と、4.0LクラスのV8ガソリン(G550やAMG G63)を中心とした本格派SUVです。全長約4.6m、車両重量2.5t前後というヘビー級ボディ。スペックだけ見ても、維持費が高くなりやすい条件がそろっています。
主な理由は次の3つです。
1つ目は、排気量が大きく自動車税が高いことです。
carview!によると3.0Lディーゼルは「2500cc超~3000cc以下」、4.0Lガソリンは「3500cc超~4000cc以下」の区分に入り、自動車税種別割はおおむね年間5万~6.6万円程度となります。
2つ目は、燃費が決して良いとは言えないことです。
3.0Lディーゼルのカタログ燃費(WLTC)は約9~10km/L、G550などガソリンV8は7km/L前後とされていますが、実際の街乗りではディーゼルで7~8km/L、ガソリンV8で5km/L前後という声も多く、燃料代がかさみやすい傾向があります。
3つ目は、車重が重く、部品や整備費が高額になりやすいことです。
車両重量2.5tクラスのため、タイヤやブレーキは大径で高価。車検費用も、Gクラス向けの目安として法定費用を含めて1回あたり15万~20万円以上と紹介されることが多く、場合によっては部品交換でさらに上乗せされます。
こうした理由から「維持費が高いクルマ」というイメージが強いGクラスですが、項目ごとの金額感を把握すれば、どこを工夫できるのかも見えてきます。
Gクラス維持費の内訳とディーゼル・ガソリン別の年間目安
まずは、維持費の内訳を整理します。多くの車専門メディアでも、Gクラスの維持費は次の6項目に分けて説明されていることが多いです。
- 税金(自動車税・重量税・環境性能割など)
- 自賠責保険+任意保険
- 燃料代
- 車検・点検・メンテナンス費用
- タイヤやブレーキなどの消耗品、故障修理
- 駐車場代・高速料金などその他
この記事では、現行型の「3.0Lディーゼル(G400dクラス)」と「4.0Lガソリン(G550クラス)」を例に、年1万km走ると仮定して年間維持費の目安をまとめてみます。
燃料価格は2025年時点の全国平均として、レギュラー約170円/L、ハイオク約180円/L、軽油約150円/L程度を想定します。
| 項目 | ディーゼル3.0L(G400d想定) | ガソリン 4.0L(G550想定) | 説明 |
|---|---|---|---|
| 自動車税(種別割) | 約5~5.1万円/年 | 約6.6万円/年 | 排気量が大きいほど高くなる毎年の税金です |
| 自動車重量税(平均換算) | 約2.5万円/年 | 約2.5万円/年 | 車検ごとに払う税金を1年あたりに直した目安です |
| 自賠責保険(平均換算) | 約1.2万円/年 | 約1.2万円/年 | すべての車に必ず入る強制保険です |
| 任意保険 | 約8~15万円/年 | 約10~20万円/年 | 年齢や等級、車両保険の有無で大きく変わります |
| 燃料代 | 約18~20万円/年 | 約30~36万円/年 | 走る距離と燃費、ガソリン・軽油の値段で決まります |
| 車検・点検・メンテ | 約7~10万円/年 | 約8~12万円/年 | 車検代やオイル交換などを平均した金額です |
| タイヤ・消耗品積立 | 約3~6万円/年 | 約4~8万円/年 | 数年ごとのタイヤ交換やブレーキ交換のための積立です |
燃料代は、ディーゼルを実燃費8km/L、ガソリンV8を実燃費5~6km/Lとして計算しています。
この表を合計すると、駐車場代を含まない年間維持費の目安はおおよそ次の通りです。
- ディーゼル3.0Lモデル(G400dなど)
→約45~70万円/年 - ガソリン4.0Lモデル(G550など)
→約60~95万円/年
実際には、年間走行距離が5000km程度なら燃料代はほぼ半分になりますし、任意保険の条件によっても大きく変わります。あくまで「年1万km前後走る一般的な使い方」を前提にした目安として捉えてください。
駐車場代を含めた「都心Gクラス」のリアル
都市部、とくに東京23区内の平置き月極駐車場相場は、月3~5万円前後というデータが多く、場所によっては月5~8万円というケースもあります。
余談ですが、わたしの住む北海道では月極駐車場が月1万円でおつりがくるくらいなので、月3万円以上とはビックリですね。いやー高い!
駐車場代を1年分にすると、
- 月3万円→年36万円
- 月5万円→年60万円
となり、車そのものの維持費と同じかそれ以上になることも珍しくありません。
そのため、首都圏の都心部でGクラスを所有する場合は、
- ディーゼル3.0L+月3万円の駐車場
→トータル維持費目安:年80~100万円 - ガソリン4.0L+月5万円の駐車場
→トータル維持費目安:年120~150万円
といった金額感をイメージしておくと、現実とのギャップが小さくなります。
逆に、郊外や地方で自宅に駐車スペースがあれば、駐車場代は0円。維持費の印象がガラッと変わるポイントです。
新車と中古でどう違う?維持費のクセ
車専門メディアでは「新車と中古車で維持費の違いがあるのか?」というテーマも取り上げられています。
ざっくり言うと、次のような特徴があります。
- 新車のメリット
- メーカー保証がしっかりしているので、数年間は大きな故障リスクが少ないです。
- 最新の排ガス規制に対応しているため、税制優遇や重課回避の面で有利なことがあります。
- 中古車のメリット・注意点
- 購入価格が抑えられるので、ローンや一括払いの負担は軽くなります。
- ただし登録から13年・18年を超えると、自動車税と重量税が割増になる「経年重課」がかかり、税金面では不利になります。
Gクラスは古い年式も人気ですが、10年以上前の個体ではゴム部品や足まわり、電装系のトラブルが増えやすく、修理1回で数十万円になるケースもあります。
「車両価格は安いけれど、維持費とリスクが増える中古のGクラス」と「購入価格は高いけれど、保証と安心度が高い新車のGクラス」。
どちらを選ぶかは、家計全体のバランスと、どこまでリスクを許容できるかで決めていくイメージです。
ランドクルーザーなど国産大型SUVとの維持費比較
同じようなサイズのトヨタ・ランドクルーザーと比べるとどうなるのかも、気になるポイントですよね。
ランドクルーザーの維持費を解説した記事では、税金・保険・燃料・車検などの合計で「年間およそ39万円前後(駐車場やメンテナンスの一部を除く)」という目安が紹介されています。
Gクラスは、
- 車両価格・部品代が国産より高い
- タイヤ・ブレーキなどの消耗品も輸入車価格
- 任意保険の車両保険が高くなりやすい
といった理由から、同じような使い方をするとランクルより年間で数万円~十数万円程度高くなりやすいと考えておくとイメージが近くなります。
「維持費重視ならランクル、所有感やブランドイメージまで含めてGクラス」という選び方も、一つの考え方です。
ベンツGクラスの維持費を抑えつつ、ムリなく付き合うためのポイント

- 維持費を大きく左右する4つの要素
- 見落としがちなランニングコスト
- リセールを含めた“実質維持費”で考える
- 買う前に「1年分のGクラス維持費」を先に貯めてみる
- 維持費を抑える具体的なテクニック
維持費を大きく左右する4つの要素
Gクラスの維持費は、主に次の4つで大きく変わります。
1つ目は、グレード(ディーゼルかガソリンV8か)です。
ディーゼルは燃費が良く軽油も安いため、長距離を走る人ほど燃料代を抑えられます。一方、ガソリンV8は走りやサウンドの満足度が高いですが、燃費5~6km/L前後と重めで、燃料代が一気に増えます。
2つ目は、年間走行距離です。
年5000kmと年1万5000kmでは、燃料代もタイヤやオイルの消耗スピードもまったく違います。「通勤で毎日使うのか」「週末だけの相棒にするのか」で維持費のイメージは大きく変わります。
3つ目は、住んでいる場所(とくに駐車場代)です。
都心の月極駐車場が年間40~60万円かかるのか、自宅の敷地に無料で置けるのか。これだけで、同じGクラスでも「贅沢な趣味の車」になるか「意外と現実的なパートナー」になるかが変わってきます。
4つ目は、任意保険の条件です。
年齢・等級・運転者の範囲・車両保険の有無などで、保険料は毎年数万円単位で変わります。Gクラスクラスの車両保険は特に高額になりやすいので、ここをうまく設計できるかどうかが、維持費コントロールのカギになります。
見落としがちなランニングコスト
税金や燃料代はイメージしやすい一方で、意外と見落としがちなのが次のような費用です。
タイヤ代と交換サイクル
Gクラスのタイヤは大径で高荷重対応のものが多く、1台分で20~40万円前後かかるケースもあります。走行距離や乗り方にもよりますが、3~5年に1回くらいの交換を見込んでおくと安心です。
ブレーキパッド・ディスク
重たい車体をしっかり止めるためのブレーキは、パッドもディスクも負担が大きめです。減りが早い場合は、車検のたびにそれなりの費用がかかる可能性があります。
洗車・コーティングなどのボディケア
ボディサイズが大きく、面積も広いGクラスは、洗車やコーティング費用もそれなりにかかります。プロに依頼すると、1回あたり数千円~数万円。年間で数万円の差になることもあります。
こうした「じわじわ効いてくる支出」も含めて、毎月いくらなら無理なく払えるかを考えておくと、後悔しないカーライフにつながります。
リセールを含めた“実質維持費”で考える
Gクラスには、他のSUVにはなかなかない大きな特徴があります。
それがリセールバリューの高さです。
2025年時点のデータでは、Gクラスのディーゼルモデル(G350d/G400dなど)は5年落ちでも残価率70~82%とされており、一般的なSUVの残価率50%前後と比べると、かなり高い水準です。
つまり、例えばこんなイメージです。
- 新車購入価格:1500万円
- 5年後の売却価格:1050~1200万円
この場合、5年間での価値減少は300~450万円。5年で割ると、年60~90万円が「車両価格の減り」という意味での実質負担という考え方ができます。
もちろん、市場価格や為替、モデルチェンジのタイミングによってリセールは変動しますが、Gクラスが資産性の高いクルマであることは、中古車相場や専門店のデータからも裏付けられています。
維持費を考えるときには、「毎年支払うお金」だけでなく、「最後にどれくらい戻ってくるのか」もセットで考えてみる。これが、Gクラスらしいお金の見方です。
買う前に「1年分のGクラス維持費」を先に貯めてみる
もうひとつ、おすすめしたいのが、購入前に1年分の維持費を実際に貯めてみるという方法です。
やり方はとてもシンプルです。
- 自分の条件でざっくり年間維持費を計算する
例:ディーゼル3.0L、年1万km、駐車場月3万円なら、合計で年80~100万円くらい。 - その金額を、実際に1年かけて積み立ててみる
毎月7~8万円を別口座に移すイメージです。 - 1年やってみて、「生活にどれくらい余裕があるか」を体感する
これをしておくと、Gクラス購入後の生活イメージが一気にリアルになります。
- 1年やってみて意外と余裕があるなら、本当にGクラスと相性が良い可能性が高いです。
- 逆に、途中でしんどくなったり、貯金が崩れてしまうようなら、グレードを落とす、中古にする、別の車を検討するという選択肢も見えてきます。
机上の計算だけでなく、「実際の家計」でシミュレーションしてみる。
お金の失敗を減らす、とても現実的な方法です。
維持費を抑える具体的なテクニック
最後に、Gクラスの維持費を少しでも抑えたい人向けに、今日からできる工夫をまとめます。
ディーゼルモデルを選ぶ
燃費が良く、軽油はハイオクより単価が安いので、年間走行距離が長い人ほどトータルコストを抑えやすくなります。
輸入車に強い整備工場を味方につける
新車保証期間中はディーラー中心、その後は輸入車専門の認証工場も候補に入れると、品質とコストのバランスを取りやすいです。メンテナンスパックをうまく活用すると、車検や点検の費用も予測しやすくなります。
任意保険を2~3年ごとに見直す
運転者の年齢条件や範囲、走行距離制限などを見直したり、ダイレクト型保険も含めて見積もりを取り直すだけでも、年間で数万円変わることがあります。保険料はネットのダイレクト型保険が断然安いです。私もネット型の任意保険で不満はありませんね。
燃費を意識した運転を心がける
急加速・急ブレーキを減らし、一定速度を保つ運転をするだけでも燃費は変わります。不要なアイドリングをやめることも、地味ですが効きます。
車に積みっぱなしの荷物を減らし、空気圧をこまめにチェックする
常に重い荷物を積んでいると燃費が悪くなり、タイヤの空気圧が低いと転がりにくくなってさらに燃費が下がります。月1回くらいの空気圧チェックを習慣にすると、タイヤの寿命も延びやすいです。
ベンツGクラスの維持費はいくら:まとめ
Gクラスの維持費は、たしかに安くはありません。
しかし、
- グレード選び
- 年間走行距離や住んでいる場所
- 任意保険や整備工場の選び方
- そしてリセールバリュー
といった要素で、負担感は大きく変わります。
数字だけを見て「無理」と決めつけるのではなく、「自分のライフプランにこの車をどう組み込むか」を考えること。これさえできれば、Gクラスはきっと、維持費以上の満足を返してくれる相棒になってくれます。
最後に、この記事の作成にあたって参考にした、またはあわせて読むと理解が深まるリンクをご紹介します。
- メルセデス・ベンツGクラスの維持費の内訳と注意点
- Gクラスの概算維持費の具体例やガソリン代の試算
- Gクラスの燃費・グレード別の特徴
- Gクラスのリセールバリューを詳しく知りたい人向け
これらもあわせてチェックしながら、自分にとってベストなGクラスとの付き合い方を考えてみてください。





